事の発端は、母が元気なうちにフランスへ・・・

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自然がいっぱいのブルターニュは心のオアシス

私の家族はフランスに縁がある。母は2回フランスに住んだことがあります。私が生まれる前に半年と、生まれた後に2年。私は後半の2年のうち、ブルターニュ地方に半年、パリに1年半住んでいました。子供だった私には大都市のパリよりも、自然がいっぱいのブルターニュの方が好きだったけれど、母はパリ一辺倒でした。

自然がいっぱいという言葉通り、本当に牛と馬と羊ばかりで人の数の方が少ないようなド田舎に住んでいたのです。その町の名前はGuingump(ゲンガン)といいます。全くフランス語が話せなかった小5の私と小2の弟はまとめて小学校1年生のクラスに放り込まれて大変な思いをしました。フランスは6月から長~い夏休みが始まるので、その間学校に行かず、犬と一緒に牛を追いかけたり、カタツムリを取ったり、父にウナギ釣りに連れて行って貰ったり、弟とローラースケートをしたりして自由奔放に遊んでいたから当然楽しかったわけですね(笑)

パリの想いでは日本人学校

そうこうしているうちに、このままでは私たちの日本語がダメになると心配した両親が私たちをパリ日本人学校に入学させることになり、父はそのままゲンガンで仕事をし、母と私と弟3人でパリに引っ越しました。フランス語が話せない母は必死で不動産会社と交渉をしましたが最初から条件の良いアパートに入居できず、パリで3か所に住むことになりました。最終的には素敵なアパートに住むことができたのですが、最初の2か所は驚きの連続でした(笑)

パリ日本人学校に通いだしたのですが、最初は馴染むことができずプチ登校拒否をしたり問題がありましたが、何とか小6年生を卒業することができました。学校は日本人だけなので日本語オンリーの世界で、家でも日本語を使っていたので結局フランス語が話せないまま帰国しました。最初は永住と言われたのに、祖母の面倒をみなければならない等の問題でたった2年で後ろ髪を引かれる思いで帰国することになったのです。

フランスの旅1 パリ トゥルーズ ボルドー プロバンス パリ

母はもっとパリに住みたい、私はもっとゲンガンに住みたい、という気持ちを持ち続けていましたが、帰国後はフランスがとても遠い国に感じられて本気でもう一度住もうと努力をしなかったように思います。私が40~42歳の時にイギリスで働く機会があり、その間に母を呼んでフランス周遊旅行(パリ~ボルドー~プロバンス~パリ)をしたときに気持ちが少しフランスに近づいたように感じました。

フランスの旅2 パリ ゲンガン サンマロ オンフルール ルーアン パリ

2013年は東京で働いており、2週間の休みをとって母とフランスに行きました。この時、フランスで初めてレンタカーでゲンガンの街中を運転ししましたが、まさかこんな日が来るとは夢にも思いませんでした。様々な感情が溢れました。子供のころ住んでいた家を訪ねると、当時お隣に住んでいたコリーヌというフランス人女性が今も住んでいて、たまたま先方から声を掛けてくれたのです!こんな偶然てあるのでしょうか?コリーヌが「お茶でもどうぞ」と家に招待してくれて楽しい時間を過ごさせてもらいました。

車で更に田舎に行きケルモアルという村を訪ねました。ここにも短期間住んでいた家があり、その家の裏には牧場が広がっています。懐かしい景色です。こんな何もないド田舎で私は楽しいと感じていたんですね(笑) フランスは右側通行で、しかも借りた車がマニュアル車だったので、慣れるまで大変でしたがその後ゲンガンからルーアンまで途中サン・マロやモン・サン・ミッシェルなど観光地に寄りながら旅をした良い思い出があります。

気持ち的にあんなに遠かったフランスがだんだんと近くなってきました。大人になってできること、例えば英会話のスキルとか、個人旅行の経験が増えてきたからでしょうね。イギリスで働く前はヨーロッパ自体が遠い存在でした。なので、イギリスで車を運転して通勤するなんて恐ろしくてできないと思っていましたが、人間やれば何でもできるものですね。日本と同じ左側通行なので直ぐに慣れました。イギリスでの運転経験が無ければ、いきなりフランスで運転するなどとてもじゃないけどできなかったと思います。

フランスの旅3 パリ ストラスブール コルマール エギスハイム パリ

2014年も2週間の休みを貰い、再び母と2人でフランスへ! 今回はパリからドイツ方面に向かい、ストラスブールという街で車を借りました。今回はナビが無かったので母が地図を見ながらナビをしてくれたのですが、慣れていない右側通行やフランス語の標識なので行きすぎたり、遠回りしたり、すったもんだしながらもコルマールという小さくて可愛い村に辿り着きました。

この地域はドイツの領土になったり、フランスの領土になったりの歴史があるので文化的にドイツっぽさが漂っていました。
コルマールの次にエギスハイムという村を訪れました。中世の時代に敵の攻撃をかわすためにぐるぐる回るカタツムリの渦巻きのような道の両脇に当時の建築物が立ち並ぶ不思議な光景は今でも忘れられません。

海外旅行好きの友人(Aさん)も同行することに!

私の想いも強いですが、母も同様にフランスに対する親近感があり何十年もフランス語を勉強しています。いつかフランスで住みたい、と常々言ってますが、私の経済力では何ともしてあげることができませんでした。だから今回、経済的に厳しい面はあるのですが、母の足腰がまだ丈夫なうちに、と思い切っていくことにしたのです。そして、海外旅行好きの友人(Aさん)にこの話しをしたら「一緒に行く!」ということになり3人旅をする経緯となったのです。Aさんとは2007年に、私がロンドン滞在中に出会ったのですが、当時彼女は59歳でイギリス周遊の旅の途中でした。

私はロンドンで翻訳の仕事に追われていたのでどこにも行けずモヤモヤしていました。彼女は自由の身だったのでスコットランドに行ってくるね!と颯爽と旅立って行った時の後ろ姿が爽やかでとても印象的でした。あれから約15年、まさか一緒にフランス旅行をするなんて夢にも思いませんでした。航空券を予約しただけなので、本当に行けるかどうかはお楽しみですがマイルを使ったお得な予約方法や、お得に宿泊できる方法など、お役立ち情報を中心に旅行記を書いていこうと思います。

To be continued…

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