この記事はElenaが書きました。
どうして「ナルコス」を見始めたかと言うと、実際に麻薬カルテルが暗躍しているメキシコという国に滞在中、その恐ろしさを知ったうえで、できるだけ危険を排除したいという思いからでした。
本当に怖かったので現地ではかなり安全に配慮していたので、危険な目に遭わずにメキシコを楽しむことができました!
Netflix のドラマ「ナルコス」で as ~ asの文法を学ぶ
Netflixで英語字幕と日本語字幕を上下に表示して、映像と音声と字幕を同時にチェックしながら気になる表現や単語が有れば映像を停止して調べています。
そのような作業をしていて今回気になった英文はこちら!
It killed me to ask for help from this guy. Suárez was as slimy as a hagfish, with none of the charm.
オレンジ色の下線部分は「as 形容詞 as 名詞」という文法で、「名詞と同じくらい形容詞だ」という意味です。
Suárez was as slimy as a hagfish, with none of the charm.を分析する
「slimy」の意味は知っていましたが、「hagfish」の意味は見当もつかなかったので念のためWeblio英和辞典で両方を調べてみました。
hagfishと同じくらいslimy(ヌルヌルしている)わけだからhagfishは
きっとヌルヌルしている魚なんだろうなと検討がつきますね?
◆slimy 形容詞 ぬるぬるした、粘液性の、不快な、いやらしい、こびへつらう、卑屈な、誠実さのない
◆hagfish 名詞 ヌタウナギ
単語の意味が分かったところで再度センテンスを確認します。
Suárez was as slimy as a hagfish → スアレスはヌタウナギと同じくらいヌルヌルしていた
スアレスは人の名前なので「ヌルヌルする」から派生した「不快な」という意味の方が文脈に合っています。
Suárez was as slimy as a hagfish → スアレスはヌタウナギと同じくらい不快だった
,with none of the charm.の部分は主語を共有していると捉え、Suárez was with none of the charm.→スアレスには魅力が全くなかった。と訳すことができます。
そうするとSuárez was as slimy as a hagfish, with none of the charm.はスアレスはヌタウナギと同じくらい不快で、魅力が全く無かった。という意味になります。
It killed me to ask for help from this guy. を分析する
It killed me to ask for help from this guy.のItは仮主語なので訳さない。
真主語はto ask for help from this guyなので、「この男に助けを求めることは」が主語となります。
killは口語で「苦痛を与える」という意味があるのでIt killed me to ask for help from this guy.を直訳すると「この男に助けを求めることは私に苦痛を与えた」となります。
自然な訳としては「この男に助けを求めるのは苦痛だった。」が良いでしょう。
It killed me to ask for help from this guy. Suárez was as slimy as a hagfish, with none of the charm.の意味理解
今までの分析を経てそれぞれの英文に訳を当てると以下のようになります。
It killed me to ask for help from this guy. Suárez was as slimy as a hagfish, with none of the charm.
この男に助けを求めるのは苦痛だった。 スアレスはヌタウナギと同じくらい不快で、魅力が全く無かった。
ですが、Netflixの対訳では2つの文を1つにまとめた形で以下のように表現されています。
It killed me to ask for help from this guy. Suárez was as slimy as a hagfish, with none of the charm.
俺は嫌々ながらもゲス野郎のスアレスに助けを求めた。
Netflixの対訳では「ヌタウナギのように不快で、魅力が全く無かった」を「ゲス野郎の」と一言でまとめています。
Netflixでの英語学習は省略や意訳に要注意!
Netflixのドラマや映画で英語を勉強しようとしても、このようにかなり省略されていたり、意訳されている場合が多いので初中級レベルの英語学習者にとっては混乱を招くかもしれません。
意訳とは「原文の語句の一つ一つにこだわらず、全体の意味に重点をおいて訳すこと」です。
例として、今回のように「ヌタウナギのように不快で、魅力が全く無かった」は原文の語句の一つ一つにこだわった訳で、「ゲス野郎の」は全体の意味に重点をおいた訳となります。
映画やドラマの字幕は字数制限があるので細かい表現は避けて意訳することが多いですから、文法や単語を一から勉強したい学習者には少しハードルが高すぎます。
初級~中級の学習者は英語のドラマや映画よりも、ご自身のレベルに合った教材で学習することをお勧めします。
hagfish(ヌタウナギ)がどれほど不快な生物なのかを調べてみた
hagfishには「fish」という単語が含まれているので魚だと思っていましたが、調べてみると厳密には魚類に分類されないことが分かりました。
ウナギなのに魚じゃないなら一体何なんだ!?
と気になりますよね?
Wikipediaによると、「ヌタウナギとはヌタウナギ綱に属する生物の総称であり、広義の魚類の中では硬骨魚類から最も遠縁のグループ」とのことです。(以下のWikipediaの記事から引用)
ヌタウナギについて調べていくうちに、深海でクジラなどの死骸に群がっているあの気持ち悪いヤツだとピンときました。
「hagfish=ヌタウナギ」と100%記憶に定着しました
Netflixでナルコス観てたのにいつの間にか
ヌタウナギにハマってしまった。
でもこれで「hagfish=ヌタウナギ」と100%
覚えられたので良かったですよね!
でもhagfishなんて一生使わないかもしれないよね・・・
私は生物が好きなので、ドラマを観ててもこのように脱線することが良くあります。
日常使わない単語なんか覚えても意味ないやん!と思われがちなのですが、実は英検1級やIELTSやTOEFLなどの試験では意外と役に立つんですよね♪
英検1級やIELTSやTOEFLなどの過去問を一所懸命に解いてもなかなか単語が覚えられないのに、ナルコスなどのドラマを観ながら気になる単語や表現を調べるだけで自然と覚えられるから不思議です。
英会話で使いたいならナルコスの音声に沿って発音チェック
まずはGoogle翻訳の音声認識機能をつかって以下の文を発音してみましょう。
It killed me to ask for help from this guy. Suárez was as slimy as a hagfish, with none of the charm.
正しく文字化されたら「通じる英語」なので自信を持ってください!
正しく文字化されない場合は、以下のYoutubeの音声を繰り返し聴いて単語レベルで正しい発音を真似してしっかり練習してから音声認識に取り組んでください。
ナルコスの音声に沿って発音練習・・・次にOverlapping練習
発音した音声が文字化されるようになっても、ネイティブのように繋げて発音することが難しいと感じる場合はOverlappingの練習をしてみましょう。
英語を会話で使いたい場合は、ネイティブの音声をOverlapping練習するのが効果的です。
Overlappingとはネイティブの音声と自分の声をぴったり重ねて発音する練習方法です。何度か挑戦してみると分かるのですが、自分の方が遅くて文末がぴったり合わないことが多いですが、文末を合わせるのがポイントです。
どういうことかというと、ネイティブの発音が如何に速いかということが分かります。
でもご安心ください!
Youtubeの速度調節で速度を遅くできますから0.5から始めてみましょう。できるようになったら徐々に加速していけばよいのですが、標準速度が無理なばあいは0.8でも大丈夫です。
英会話上達の鍵は①意味理解②相手に通じる発音③音を繋げて発音する
文法と単語の意味理解だけにこだわっていては英会話はなかなか上達しません。
実は上達のための秘訣は以下の①②③の3点セット+④の英会話練習です。
①単語の意味や文法を理解して文の意味理解をする。
②Google翻訳で音声認識をして正しく文字化されるまで改善する
③ネイティブと同じように音を繋げて詰まらずに発音できるまで練習をする
④外国人講師と英会話の練習をする