2023年4月25日 フランスのシャルルドゴール空港に到着し、先ず最初にしたことはeSIMを買い、使えるようにすることだった。結論として、10分以内で使えるようになった経緯を詳しく説明する。
eSIMとは
通常のSIMカードは端末に挿入する小型のICカードだ。
SIMカードの標準サイズは「25mm×15mmx厚み0.76mm」と非常に小さいので失くしやすく、失くしてしまったら大変なことになるので取り扱いが面倒。
一方、eSIMは通信事業者に登録する際に、SIM カードを差し替えることなくオンラインで完結する。
eSIMは通信事業者が提供するアプリやQRコードから通信プランを契約し、その場ですぐに通信ができるようなる。
Bouygues TelecomのeSIMは空港インフォメーションセンターで買える
私はSIMカードはおろかeSIMなど全く理解できていないレベルで、いきなりeSIMを(しかも海外で!)購入することにしたので、日本を出る前に下調べをしっかりした。
フランス人の友人から「Airalo」でeSIMが簡単に購入できると聞いていたので、あらかじめ「Airalo」のアプリをダウンロードしておいた。だが、シャルルドゴール空港に着いてから操作してみたところ、良く分からないので断念した。
eSIM販売店の店員にインストールを手伝ってもらった方が安心できると思い、インフォメーションセンターでeSIMの販売店がどこにあるかを聞きに行った。 すると、インフォメーションセンターでもeSIMを販売しているという。
ただし、Bouyguesという会社のものに限られるそうだ。
フランスの通信キャリア「Bouygues」は大容量でテザリングもできる
Bouygues Telecomはフランスの大手建設・メディアグループであるBouygues傘下の通信キャリアだ。
Bouygues社のeSIMには以下のようなメリットあると説明を受けた。
- フランスとヨーロッパ全域で使える30GBのデータ容量
- テザリングができる
- フランスとヨーロッパ全域で無制限通話とSMS
- フランス国外通話とSMSに使える25ユーロ分の通信クレジット
- ヨーロッパ圏外も25ユーロまでは電話できる
- QRコードをスキャンし、eSIM のアクティベーションまですぐにできる
パンフレットをもらって「検討してみる」と伝えて、椅子に座って一息つく。
空港の無料Wi-Fiに接続し、スマホでeSIMの競合他社を検索、比較してみた。
私はZoomで英語発音矯正のオンラインレッスンをしており、フランス滞在中もレッスンをする予定だったので、以下の点を重視した。
①容量が多いこと
②テザリングができること
BouyguesのeSIMは上記2点を満たしているので購入することに決めた。
BouyguesのeSIMがiPhone12 miniですぐ使えるようになった
インフォメーションセンター窓口のお姉さんから説明を受けながらeSIMをインストールし、無事アクティベイトした。
ここまで10分もかからなかった。空港のWi-Fiを切断してもインターネットが使えることに感動を覚えた。

さて、次はiPhoneとノートパソコンをテザリング接続ができるかどうかを確かめよう。
その前にパン屋さんで珈琲とクロワッサンでも買って一休み。
空港の食べ物には期待していなかったが、大きいカップに1/3しか入っていない珈琲と、あまりにふつう過ぎるクロワッサンにガッカリした。これで5.90(891円)ユーロは高いなぁ。

2023年4月25日時点で1ユーロ約151円でしたが、
今日(2023年9月8日)は1ユーロ約158円!
こんなんではヨーロッパに行けない。
iPhone12 miniとノートパソコンのテザリングができた
珈琲とクロワッサンを食べたあと、iPhone12 miniとノートパソコンをBluetoothで接続してみた。
Zoomレッスンに耐えうる速度かどうかはNetflixなどの動画の動きを確認すれば良い。Bluetooth接続では少し遅かったのでUSBケーブル接続に切り替えてみた。
USBケーブルでの接続はアクセスポイントの切り替えで苦戦したが最終的に繋がった。しかも動画の動きが高速だ。
これならばZoomレッスンでも十分使えるだろうと確信。後日、実際に使ってみて日本の自宅からの接続よりも映像・音声共にクリアだという評価を得た。


友人と母をシャルルドゴール空港のターミナル2Eで出迎える
自分のネット環境が整ったところで、そろそろ友人と母が乗ったJAL便が到着する時間となった。
てっきりJAL便も、自分が到着したターミナル1に到着すると思い込んでいたのでゆっくりしていたが、で確認するとターミナル2Eと表示されている。
ターミナル1と2はかなり離れているとその時に知り、駆け足でターミナル2に向かった。途中ガラス越しに友人と母が両替所で換金しているのが見えたので安心した。
シャルルドゴール空港での円→ユーロの両替はレートが悪いから、両替は日本でするように言ってあったのに、どうしてここで両替するんだろう!?と思ったが日本で両替をする時間が無かったとのことなので仕方ない。
とにかく長時間フライトに耐えて再会できたことが嬉しかった。
シャルルドゴール空港のATM手数料が3.95ユーロには高くて驚いた
空港から外に出れば現金が必要になるかもしれないので、90ユーロだけ現金を持っておくことにした。
シャルルドゴール空港ターミナル2EのATMでソニー銀行のデビット機能を使い90ユーロを現金引き出した。ATM手数料は3.95ユーロ(約600円)だった。
ATM手数料が600円!? 見間違いかと思った。



許せないレベルの手数料!!
しかも領収書ボタンを押すのが少し遅れたのでレシートが印刷されなかった。
「二度と空港のATMは使うまい」と心に決めた。
悪徳ATMマシーンに腹を立てながらも次はホテルまでの移動を考えなければならなかった。
UberTaxiでホテルまで移動
シャルルドゴール空港からパリ市内まで色々な移動手段があるがバスで行くにせよ電車で行くにせよ乗り換えが必要だ。
長距離フライトの後にバスや電車を乗り換えるのは辛いので、UberTaxiを使うことにした。UberTaxiは数年前アメリカやフランスで使ったことがあり、全く問題が無かったので今回も使うことにした。
空港では空港の無料Wi-Fiが使えるが、少し外に出ると電波が弱くなる可能性もなるので、BouyguesのeSIMを使った。タクシーに乗った後で、空港Wi-FiからeSIMへ切り替えるのを忘れていてUberアプリが使えなくなると困るし、念には念を入れて。
配車から約3分でUberTaxiが到着。
アルジェリア移民のおっちゃん運転手が至れり尽くせりのサービスをしてくれた。合計66ユーロだったが安全無事な移動に感謝だ。
運転手さんが去った後で、Uberアプリで2ユーロのチップをあげる作業も含めて、アパートに到着するまでBouyguesのeSIMは安定していて通信はまったく問題なかった。
要は日本でソフトバンクを使っているのと同じ環境が作り出せたワケだ。
今までは、日本の空港で海外用ルーターをレンタルしていたが、面倒くさいのなんのって!ただでさえ荷物が沢山あるのに、ルーターという余分なガジェットが増える。
余計なモノ(ルーター)があると、紛失したり、盗難にあったり、破損したり、空港で返し忘れたり、色々と大変なのだ。それに引き換えeSIMの手軽なこと! 身も心も自由になった気分だ(笑)


アパート(Paris Expo Apart Hotel Porte de Versailles – Parking) にチェックイン
Paris Expo Apart Hotel Porte de Versailles – Parkingは貸切のアパートメントだ。Bookin.comで予約した後、マネージャーから事前に細かいメールをもらっていた。
その本文を印刷し、英文の指示書を丁寧に読みこみ首尾よく部屋に入ることができた。
パリにしてはかなり広い35㎡。環状線の外側だと宿泊料が一気に下がる。
少々パリ中心地から離れても私は広さを取りたい。今回はそれが実現できて本当に嬉しい。
このアパートはAdajoというホテルの中の1室を個人が買い取り貸し出しているという不思議な運営形態なので、Adajoホテルのレセプションに細々としたことを依頼することはできない。
あくまでも借りた部屋のマネージャーとWhatsappというアプリを通してコミュニケーションをするということだ。現地に行くまでは意味が分からなかったがマネージャーとやり取りをしているうちに理解できた。
しかも貸主のMehdi(Mr.)さんはどんな質問にもすぐに返信をくれたので、何も不自由することはなかった。
Carrefour City (スーパーマーケット)で買い物をする
Carrefour Cityはフランスのスーパーマーケットのチェーン店で至る所で見かける。
価格はリーゾナブルで、殆ど何でも揃う。自炊ができる宿泊先ならばCarrefour Cityで買い物をするのが便利だ。
先ずは水などの必需品を購入し、ヨーグルトやハムなど朝食を購入。ワインもお手頃価格で買えるのが嬉しい。アパートに電子レンジはあるが、暖かいものも欲しかったので帰り道、レバノン料理店で5品テイクアウトをした。
フランスではカード払いが浸透している
フランスではクレジットカード・デビットカードがほぼどこでも使える。
現金のみ、という場所は市場くらいかもしれない。Carrefour Cityもレバノン料理店でも私はソニー銀行のデビット機能を使って支払った。
街中のATMは空港よりも手数料が安いとはいえ、円が弱くなっているので割高感は否めない。その点、ソニー銀行のデビットカードは優秀だ。ATM手数料を回避できるからだ。
今回初めてソニー銀行のデビットカードを使い、確かに便利だったが、ユナイテッド航空のマイレージを貯めている私としては現金払いは勿体ない気がするが次回はクレジットカード払いとソニー銀行を比較してどちらが得か、を精査してみたい。