詐欺かと思った “半生讃岐うどん”のプレゼント

昨日の夕方、ヤマト運輸から「明日の朝、お届け物があります」とのメッセージがラインに届いた。(あ、詐欺メールかも?!)と、それ以上開けることはしなかった。というのも、昨年、佐川急便の名前を騙った詐欺メールで学習していたからだ。

翌朝、ピンポーンと呼び出し音が鳴った。配達員らしき人が「クロネコヤマトです」と、画面の向こうで挨拶をした。脳のシナプスが繋がり難くなっている私は、ややあって昨日のメッセージの事を思い出した。今回の通知は本物だったの?でも、誰から?思い当たる節がない。「こんな通知が来たのは初めてだけど、新しいシステムになったの?」と戸口で配達員さんに確認したが、知らないという。彼は「むやみにメールを開けない方が良いですよ」とアドバイスして、荷物を渡してくれた。


送り主は・・・丸亀市の「(株)ウェストフードプランニング」・・・知らぬ名前だ。品名には、半生さぬきうどん2人前とある。一体、何? 記事の欄を見て謎が解けた。そこには「こだわり麺やアンケート当選品」と書かれていた。そう言えば・・・、去年の秋にその店でアンケートを書いた事を思い出した。


私は一昨々年、坂出の病院で脚の手術を受けた。その後、リハビリ、経過観察と、何度となくその病院に通っている。診察が終わる頃にはお昼を過ぎていることが多いので、手軽に食べられるうどん屋に寄ってランチを取ることが多い。香川県は「うどん県」と名乗る程、うどんが美味しいことで名を馳せている日本一面積が狭い県に、うどん屋がひしめいている。でもその店その店で、味もメニューもスタイルも違う。だから、うどん屋巡りは楽しいのである。讃岐うどん店巡りがブームになり始めたのは1988年頃で、私も友人とあちらこちらへ車を走らせたものだ。コロナ騒動以前は、有名店には県外ナンバーの車が溢れ、長蛇の列が当たり前の光景だった。

幾ら評価の高い店でも、遅く行けば麺の味は落ちる。普通、うどん屋は早朝にオープンして、午後2時か3時には閉める店が多い。そこで、帰り道で一番近くて便利な場所にある「こだわり麺や坂出鴨川店」に寄る回数が増えた。丸亀に本店があるこのうどん店は、あっという間に店舗数を増やし、聞けば海外にも進出しているという。県下のセルフサービスのうどん店の中では、美味しい部類に入る。

本当のセルフサービスなら、うどん玉の入った丼をもらい、自分で温めて自分で出汁を掛けるのだが・・・この店のスタイルは、入店すると、客がお盆の上にトッピング用のお皿を乗せて行列し、厨房の前でうどんのメニュー、サイズ、熱.冷の別を注文する。すると、注文のうどんを目の前で手際よく作って丼に盛って出してくれる。後は好きなトッピング又はサイドメニューを選んでお皿に乗せて会計へ。そして、葱やおろし生姜などの薬味を取るという手順だ。当然、お茶やお水は自分で入れないといけないし、食べ終われば、お盆を返却口まで運ばないといけない。

店内の席は窓際の席を除けば殆ど向かい合わせになっている。でも、目隠しの仕切り版が設けてあるので、向かいの席を気にせずに食べられる。奇しくもコロナ対策にもなっている。前回訪れたのは、昨年の9月。コロナ禍にも拘わらず、相変わらず客が多かった。ソウルフードは健在だ!病院まで車で1時間少々かかるので、朝早く出かける。レントゲンでも診察でも、待ち時間が長くて結構へとへとになる。エネルギーの補給なしでは帰れない。という事で、その日は、ぶっかけと穴子の天ぷらにした。

空いていた席のテーブルが汚れていたが、店員さんを大声で呼ぶのは憚られたので自分で拭いて綺麗にした。フロアの店員さんも忙しいとは思うが、もう少し目を配ってもらえると有難いかなと感じたので、いつも美味しいうどんを有難うと、感謝の言葉と共に小さな要望をテーブルに置いてあるアンケート用紙に書いてみた。これがプレゼントに繋がったようだ。

何はともあれ、思いがけないプレゼントに喜んだ。包みを開けると、可愛い箱に真空パック詰めの半生うどんが二つ。丁度、娘と私の二人分。明日のお昼にいただくとしましょう。聞かずとも分かってはいるが、「どんなメニューがよろしいですか?お嬢様!」と伺いを立てると、「“窯玉うどん”を所望します」と、娘の返事。やっぱり!!(笑)
今の時期は、あったかい“釜あげうどん”か、“かけうどん”がよろしいかと思いますがねぇ、婆やは!
コロナ禍にあっても、ささやかな喜びを感じられた一日だった。

追記:ヤマト運輸からの連絡について

実は、荷物が届いた後、ラインのメールを開けてみた。確かに問題はなさそうで安心した。ところが、どこに指が触れたのか、いきなり「荷物の再配達依頼をする」というメッセージが表示された。間髪を入れず「再配達の申し込みですね。お荷物の送り状番号を入力してください」と返してきた。慌てて「間違えました」と入力すると、又もや間髪を入れずに「またのご利用をお待ちしてます」と返してきた。う~ん、見事な返し!(笑)                                          感心している場合ではない。些細な事で慌てると、罠に嵌り易いのだ!

今後のこともあるので、参考までにヤマト運輸さんに確認させてもらったところ・・・

「今までにクロネコヤマト宅急便を利用していただいたお客様の電話番号と、依頼主が書いた送付先の電話番号が一致した場合、ライン登録をしている方には自動的にメッセージが入ることになっています。但し、依頼主が了承している場合に限るので、すべての荷物について適応される訳ではありません。ヤマト運輸の社名の横に白い星の入った緑のマークが有れば、公式のものです」との答えだった。「ドライバーさんの無駄な労力を無くすることに繋がりますね」と問うと「はい、その通りです」との答え。

それなら、いっそ全ての荷物についてこのシステムを適応すれば良いのにと考えたが、いやいや、それも問題がある。悪い輩がそれを利用して、留守時間を確定できたりするのでは?
そう、先ずは疑うことから始めよう、騙されない為に!(少しは賢くなったかな?) そして、ワンクリックで大事に至る事も肝に銘じよう!この先、目が見え辛くなれば尚更のこと!デジタルの世の中に何とか必死について行こうとしているが、落とし穴が無数にある。

実は、危うくその落とし穴に落ちるところだった。一昨年の何時だったか、佐川急便から不在通知のショートメールを受け取った。丁度外出から戻ったところで何気なく開いてみると、「ご不在でしたので荷物を持ち帰りました。ご連絡ください」と連絡先の電話番号とURLが記載されていた。不在の場合はいつもなら不在票がポストに入っているのに・・・違和感を覚えたが、公式の書類のようだし、システムが変わったのかなと勝手な思い込みをしてしまった。

その連絡先に電話を入れてみると、個人の家に繋がった。「同様の電話が沢山入って来ています。詐欺ではないかと思います」と、電話口のご婦人が語った。

まさか詐欺の手口とは!念の為ネットで  “佐川急便、詐欺”と入力して検索すると、被害に遭った事例が沢山出ていた!この手口はかなり前から使われていたようだが、全く知らなかった。「その詐欺の手口に乗らない為にはURLを開かないことです」という解説をTVで見たのは、その後のことだった。やっぱりURLを開かなくて正解だった!そこから巧妙に誘導されて個人情報が盗まれてしまうのだろう。

私のように性善説を信じて生きてきた人間は要注意である。友人に「よく今まで騙されんと生きてこられたなぁ」と言われるくらい“甘ちゃん”なのだ。昔から「人を見たら泥棒と思え」という格言もある。「騙される方が悪い」という人もいる。が、こういう類は質が悪い!何でも疑ってかからないといけない世の中になってしまったとは、誠に残念としか言いようがない。日本は決して安全な国ではない!                 ゆとりのない私は、特に気を付けねばならぬ!

世のご年配の方々、努々ご油断召されるな!
ご用心!!ご用心!!!                                      

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